東京学芸大学 財務施設部 施設課機械係勤務
(2010年度採用)
主な仕事:機械設備の設計・積算、使用電力の調査、など
東京学芸大学 財務施設部 施設課機械係勤務
(2010年度採用)
主な仕事:機械設備の設計・積算、使用電力の調査、など
はじめに今回取材した東京学芸大学について、簡単にご説明しましょう。
東京学芸大学は、太平洋戦争以前にあった複数の師範学校を統合して、昭和24 年5 月31 日に東京都世田谷区下馬に設立されました。その後、現在の東京都小金井市に移転されました。1学部(教育学部)、2研究科(大学院教育学研究科、大学院連合学校教育学研究科)及び1専攻科(特別支援教育特別専攻科)を擁しています。また、附属学校を11校開設しています。
施設課では何が行われているか!?
人事課の方に案内されて、施設課に到着すると、まずあちこちにあるドッジファイルの書類の多さにびっくりしました。また周りを見渡すと、次の各係の看板が目に留まりました。
「施設企画係」、「施設計画係」、「建築係」、「電気係」、「機械係」
西谷さんに各係の業務内容について伺ったところ、次のことをしているそうです。
施設企画係:備品の発注、工事の入札及び契約関係
施設計画係:キャンパス計画の策定や概算要求
電 気 係:電気設備の保全・設計
建 築 係:建築物の保全・設計、構内の樹木剪定
そして、西谷さんが所属している機械係ですが、こちらについてはインタビューで紹介します。これらの係は、名称は違えど、多くの国立大学施設系部署に置かれています。
大学時代は、文化財に係る建築物を研究していたという西谷さんに「仕事のやりがい・魅力」「仕事で苦労したこと」「これから国立大学法人等職員を目指す方へのメッセージ」などを伺いました。
3つありまして、1つ目は大学院で建築学を専攻していたので、それに関連する仕事に就きたかったからです。2つ目は、国立大学職員が最も「現場目線」つまり利用者視点で働けるように感じたからです。そして、3つ目は、建物や設備の設計・監理・維持・保全など他にない幅広い仕事が出来る点に魅力を感じたからです。
学内の機械設備に関わる業務を担当しています。具体的に言えば、給排水設備・空調設備・熱源設備などの設計、積算、工事の発注・監理、及び故障等のトラブル対応などをしています。また、今年(2011 年)は夏の電力使用に関し使用電力の上限が設けられているため、使用電力の調査など節電に関連する業務もしています。
業務に関する意見交換や技術相談をしたり、コミュニケーションが活発に行われる職場です。わからないことがあっても、先輩方がいろいろ教えてくれます。仕事が終われば、みなさんで食事に行くこともあります。休暇も取りやすい環境なので、その点がとても助かります。
大学内にはプール、ボイラー、エレベーターなど様々な設備があって、それらを導入したり、維持するために幅広い知識が必要とされる点が大変です。わからないことがあった時は、設計の仕様書を読んだり、上司に相談したりして、問題を解決しています。1年働いていても未だによくわからないことが多く、毎日が勉強の日々です。
また、入社したばかりの頃は電話対応等もよくわからず、見よう見まねで対応していました。自分で覚えなければならないことが多く大変ですが、そのぶん力がついていくのを実感できます。
自分が今まで学んできたことを実際に形にできることにやりがいを感じます。専門的な知識やセンスが問われる面もありますが、イメージ通りに完成して、利用している方からお礼や喜びの声を聞いた時はとても達成感があります。
2つあります。1つは本学には「学芸の森環境機構」という機構があり、そこで環境報告書の発行に携わったことです。報告書に掲載する内容やデザインを打ち合わせしながら決めていったのは、特に印象に残りました。デザイン関係にも多少興味はありましたが、まさか大学の仕事としてできるとは思いもしませんでした。
もう1つは、本学附属小学校の先生から学内で使用している揚水設備について、小学生に講話をして欲しい旨の依頼を受けて、小学生に水を汲み上げる仕組みを説明したことです。説明会当日は、小学生たちが一生懸命私の話を聞いてくれて、後日学んだ内容を学級新聞にして届けてくれました。先生からもお礼の言葉を戴けて、とても嬉しかったです。
この新聞を見ていると、自分が多くの人の役に立てたことを実感します。
施設系技術職員では実務経験を求められることが多く、また工事の仕事では、他の係と調整しながら進めることも多いので、機械や電気及び建築など幅広い知識を身につけておく必要があります。また、パソコンでの作業が多いので、EXCELやWORDなど一般事務用ソフトやCADに慣れておく必要があります。施工業者に的確な指示を出す際に、これらの知識・経験が大きく役に立ちます。
国立大学は学生の学び場としてだけでなく、地域のコミュニティの場や、防災の拠点など様々な側面をもっています。たくさんの人が利用するキャンパスを自分たちでより良く整備していけるように、一緒に頑張りましょう。