加藤 さおり
宇都宮大学
図書課 図書情報係
試験区分:図書
現在の仕事内容について
図書を分類し、NACSIS-CAT(全国の大学図書館がオンラインで共同入力する目録データベース)にデータを登録することが主な業務です。利用者と直接関わることは少ないのですが、図書館が所蔵する膨大な資料のデータを管理することは、図書館サービスの基盤となる仕事だと思います。
また、図書館に置く本の選定、ホームページの更新、学生ボランティアとの協働活動、新入生のリテラシー教育なども行っています。大きなイベントとしては、年に一度、図書館の資料を学生や地域の方に紹介するための企画展を開催しています。
印象に残っていること/嬉しかったこと
採用4年目に、初めて企画展の案を提出しました。震災を乗り越えてきた日本の歴史がテーマで、授業のレポート課題として活用していただいたり、新聞社や県内の地震研究者の方から問い合わせをいただくなど、様々な反響がありました。過去の記録を未来のために保存することも、図書館の重要な役目なのだと再確認しました。
日頃心がけていることや、やりがい
どんなに貴重な資料でも、データが整備されていなかったり、利用者が情報検索の方法を知らなかったりすると、活用されず眠ったままになってしまいます。学生・教職員・地域の方々が本当に必要としている情報に効率よくアクセス出来るよう、サポートすることを心がけています。
国立大学法人等の魅力、選んだ理由
地域貢献に関心があったため、地域の知の拠点でもある国立大学の図書館を選びました。学生への学習支援、教員への研究支援に加え、公共図書館とは異なるアプローチで地域の人々を支援出来るのが魅力です。伝統を守りつつ、学習や研究を取り巻く環境の変化に柔軟に対応することが求められる場所でもあります。
年間スケジュール
4月~5月
統計作成、シラバス図書発注:昨年度購入した図書のデータのチェックや、不用になった図書の処理などを行い、統計を出します。授業で使用する図書を発注します。
5月~6月
新入生へのリテラシー教育:新入生が全員受講する授業の1コマをお借りして、図書館の使い方・本や論文の探し方についての授業を行います。
8月~ 11月
企画展の準備:企画展のテーマを決め、企画書を作成します。ワーキンググループを立ち上げ、日常業務の合間に準備を進めます。
9月
蔵書点検:利用者が少なくなる夏休み中に1日閉館し、所在不明の図書やデータ不備の図書がないか、一斉点検を行います。
10月
学生選書ツアー図書の受入:年に一度、図書館に置く本を学生が選ぶイベントを実施しています。他館にない本も多いため、新規作成するデータが多くなります。
11月~3月
学部割当図書の受入、選書:各学部の先生方に選んでいただいた専門書が大量に入るため、一番忙しい時期です。参考図書や郷土資料などは職員が選書します。