齊藤 弘幸

一橋大学

課長
 
齊藤 弘幸
総合企画室長
 
採用年度:平成3年度

 

私の経歴

平成3年4月   一橋大学厚生課
平成7年8月   同   法学部
平成11年4月  同   入試課
平成14年4月  同   企画室
平成15年10月 同   人事課
平成16年4月  同   人事労務課職員福祉係主任
平成17年4月  同   人事福祉係長
平成18年7月  同   人事主査(福祉共済主担当)
平成21年4月  同   人事主査(労務主担当)
平成22年1月  同   商学部・商学研究科事務部主査
平成24年8月  同   商学部総務係長
平成25年8月  同   総務課法規係長
平成29年4月  同   総務課課長代理
平成30年4月  同   総合企画室長

これまでのキャリア

1年目~ 大学職員としての自覚が芽生え始めた

 大学寮で生活する大学院生と学部生に関連するサポート業務、それが最初に任された仕事です。与えられた業務をこなすだけで必死でしたが、この時期に学生たちの声に直接触れられたのは、その後のキャリア形成において大きな強みになったと考えています。
 仕事とは何か。そのような事を考える暇もなく、しゃにむに突き進んで10年目。当時、配属先の入試課では入試全般に関する業務とともに高校生の大学見学の案内や質疑応答も担当していましたが、合格発表後の入学手続の会場で「無事合格できました」と見学に参加した学生が挨拶してくれたのです。正直、驚きました。大学職員でもお礼を言われることがあるのかと。大学職員としての自覚が芽生え始めたきっかけでもあります。
 仕事との向き合い方が朧げに見え始めたのもこの頃です。入試課に在籍した最後の年の8月に初めて大学のオープンキャンパスが開催されたのですが、当日配布する資料を作成するにあたって自由にアイデアを提案でき、また自分の考えが採用されるたびに充実感や仕事へのやりがいを覚えました。指示待ちではなく、自分の考え方を主張して主体的に動くことのできる環境であると、肌で感じ始めた時期です。

12年目~ 他大学の職員との交流をきっかけに視座を高めることに成功

 これまでの仕事で形成された固定観念を破ることは自分の視座を高めてくれますが、そのためには蛸壺の外に出るのが有効です。
 人事課に異動した直後の4か月間、私は出向となり、国立大学等の法人化に伴い、機関自らが採用活動を行っていく仕組み作りのため、採用試験事務室の立ち上げに参画しました。入試課で培ったマニュアル作成の経験やノウハウを応用しながら、他の大学から出向してきた担当者と試験の実施要領と監督要領の素案作りに奮闘しました。過去の経験から得たスキルや能力を新たな場でいかしながら血肉化していくのはキャリア形成の醍醐味ですが、それ以上に他大学の仕事のやり方を直接見ることができたのは大きかったです。他大学の効率的なやり方を吸収でき、仕事の幅を広げることができました。
 この人事課に配属になった翌年は、法人化の流れの中で国立大学の在り方が変わった年でもあります。私自身、労働基準法等に基づいた労務管理のマニュアルを作成し、新たに適用される制度を学内の人たちに知ってもらうことに奔走しました。大きく物事が動くときというのは、周囲の理解を得るための活動が必要なことを改めて実感しました。
 その後、福祉係長として、それまで分業となっていた年金、健康保険などの業務を集約。さらに、商学部・商学研究科事務部では総務係長として教授会等の総務、大学院の教務、会計の3つの業務について包括的に携わりました。すでにキャリアも20年目を迎え、問題点や改善点に気付けるほどの知識やスキルが定着していたからこそ対処できたのかなと思っています。

20年目~ 大学のルール作りを通して組織全体と業務の結びつきが浮かび上がる

 2018年4月から私は、総合企画室長という立場で管理職として大学全体の戦略的な業務を担っています。2019年9月に一橋大学は指定国立大学法人に指定されましたが、それまでの1年半は指定されることを目指し事務の総括的な立場として部下やスタッフの指導にあたっていました。
 今後は日本社会における大学の役割や立ち位置、産業界と大学との関連性、これらに大学がどう応えるのか考えていかなければなりません。ポジションもそうですが、考え方や視座の高さは一朝一夕で習得できるものでありません。総合企画室長に昇任する前には総務課法規係長として、大学のガバナンス改革による学内規則の改正、危機管理、コンプライアンス、情報公開請求といった業務に関連する法律、特に学校教育法や国立大学法人法により深く触れたことで、組織全体を俯瞰することを学ぶ機会に恵まれました。その結果、それまで独立していたスキルや知識が化学反応を起こして“点から線”に、言葉に表せない“ああ、そういうことか”という感覚を味わうことができたのです。
 キャリアは連続的です。いきなり理想にステップアップできるものではありません。理想と現実のギャップを知り、そこを少しずつ埋めていくことで近づいていくのです。若いうちは、自分の仕事の背景や根拠を意識するのは難しいでしょう。私は自分の経験を通して“今の仕事の意味”を丁寧に伝えることができればと考えています。

メッセージ

 大学には「最先端の研究成果を社会に還元する」、「次世代を担う人材を育成する」といった使命があります。そして、どの部署に配属されても、これらを下支えする業務を担うのが私たちの仕事であり、やりがいでもあります。“縁の下の力持ち”、ここに魅力を感じられるなら自分のキャリアを自らの手で主体的に構想・設計できる環境は整っています。