佐藤 立博

自然科学研究機構国立天文台

佐藤 立博
ハワイ観測所 技術員
 
採用年度:平成26年度

現在の仕事内容について

 国立天文台ハワイ観測所にて、すばる望遠鏡の性能を高度に維持するための保守管理や機能更新を行っています。すばる望遠鏡は、最先端技術を駆使して作られた望遠鏡で、世界中の天文学者が毎晩観測を進めています。こうした観測のためには、望遠鏡の健康状態を的確に把握することが重要です。そのために、動作ログや部品劣化データを分析し、計画的な予防保全に努めています。また、突発的な故障が発生した場合は、状況を分析しスタッフ一丸となって復旧に取り組みます。もちろん性能や作業性の改善は常に意識して仕事にあたっています。

印象に残っていること/嬉しかったこと

 毎朝、観測が終了した時間に望遠鏡の健康状態を自動で診断し、その結果をメールにて報告するコンピュータプログラムを開発しました。それにより、いち早くトラブルを把握して対応が出来るようになりました。持っているスキルは、どんなことでも役立てられます。

教育・研究支援系業務の魅力

 教育・研究支援系業務は、常に研究現場の最前線です。私の職場は、個々のアイディアを提案しやすい環境で、互いの立場に関係なく良いアイディアや改善は、すぐに実現に向けて走り出せる環境です。先輩たちは、個々の技術を極めているだけでなく、すぐれた洞察力やシステムを構築する能力を持っており、そのチームの中で仕事が出来ることは、毎日が勉強であり刺激的です。時には解決困難と思える課題に悩まされることもありますが、新たに勉強したりチーム全体で乗り越えたりします。また、設計開発から運用まで、時には業者さんや研究者と共同で一緒に作業したり、一連の工程を最後まで目標を持って従事できることは大きな魅力だと思います。

1日のスケジュール

8:00
始業昨晩の観測でトラブルがなかったかメールをチェック。今日は、すばる望遠鏡のあるマウナケア山頂での作業。出発の準備。

8:30
マウナケア山頂に向け出発:公用車でオフィスを出発。もちろん安全運転。

9:15
中間施設に到着:マウナケアの山頂は標高4200mなので、まずは標高2800mの中間施設で30分ほど滞在し体を高地に慣らします。

10:15
すばる望遠鏡に到着:駆動モータの劣化調査のため駆動時の消費電力を測定。午前中と午後も測定作業。

12:00
昼食:山頂施設にて現地スタッフと一緒にランチタイム。

15:00
山頂施設を出発:測定を終えて山頂を出発。オフィスに到着後、上司へ本日の報告を行ない報告書をまとめて、17:15終業。